イングリッシュ・コッカー・スパニエルのケビンちゃん オス 9才

2019.05.27

  

Q1.耳科専門クリニックで診察を受ける前は、どのような状況でしたか?

生まれつき耳に持病があり、痒みがあった為、病院で点耳薬を約9年間使用していました。
年数が経つにつれ痒みも増し、悪臭も強くなり、膿や赤味、イボのような物も出来、腫れも伴うようになってきて、触れることを嫌がり、いつもの点耳薬では効果が見られなくなってきていました。
これは最悪の状態にあると感じました。
ここから耳専門の病院をネットで調べました。

Q2. 実際に耳科専門クリニックで治療をお受けになってからはいかがでしたか?

3/27に治療を受け、診察結果を聞いて落胆しました。
耳内に多種多様の菌が発生していたのです。
洗浄後から5/17の再検診まで、先生から教わった通り、洗浄水を毎日欠かすことなく行なった結果、見違えるようなきれいな無臭の耳になっていました。最初の診察時は、最悪切開手術という状況の中、奇跡的な回復に私達は驚きと喜びを感じ、またケビンも痒みから解放され、より一層穏やかな表情になりました。
本当に感謝の気持ちで一杯です。

Dr.からのコメント

イングリッシュ・コッカー・スパニエルのケビンちゃん。
イングリッシュ・コッカー・スパニエルは、アメリカン・コッカー・スパニエルと同じく、あらゆる犬種の中で最も外耳炎になりやすく、しかも全耳道切除手術が必要になるほど深刻な耳炎に移行しやすいという、耳の病気に関してはとても良くない特徴があります。
ケビンちゃんもその例外ではなく、ほとんど耳道が閉塞していて、通常なら必ず全耳道切除手術を勧められるほどでした。

しかしながら、先日の2回目の診察で、なんとか全耳道切除は回避できそうなぐらい耳道が回復しているのが、確認できました。
こうして、全耳道切除の手術を回避できるケースが増えているのですが、改めて飼い主さんへお伝えしたい大切な点が2つあります。

①お連れくださった時、すでに耳道がかなり硬化していてオトスコープによる回復が期待できないことがあります。
やはり、少しでも早い段階でお連れいただきたいのです。
②このように耳炎が悪化するのは、「基礎疾患」と呼ばれる体質があるからです。
それは、残念ながら生涯変わりません。
ですから、一度良くなったようでも、食事に十分気をつけ続けていただきたいし、点耳など耳のケアは今後も必ず必要になります。

どうぞ、この2点をお忘れにならないようにして、これからも愛犬と穏やかで楽しい暮らしをお過ごしください。

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