フレンチブルドッグのルゥちゃん オス 3才

2019.09.30

 

Q1.耳科専門クリニックで診察を受ける前は、どのような状況でしたか?

生後6ヵ月から巨大食道症や食物アレルギー、皮フ炎を患っていて、2才になる前には耳の調子も悪くなってきました。主治医の所では設備が調わず、県内の別の病院で精密検査を受け、ポリープがあると言われた時には耳から血が出てきました。ほんの2ヵ月間の事でした。
すぐに手術の話をすすめられましたが、家族で話し合い、心から信頼できる先生にお願いしたいと思い、主治医を通して杉村先生の病院へ伺いました。

Q2. 実際に耳科専門クリニックで治療をお受けになってからはいかがでしたか?

最初の検査でポリープの根が中耳の奥の見えない部分にあるために、手術で取り除かないと脳にまわり急死する可能性もある事をご説明くださいました。
また、いくつもの手術を受けるので時間もかかり大変難しい手術になる事を丁寧にお話しして頂きました。
術後は3週間ほどでお迎えに行けたのですが、病院の中を我が家のように走りまわるルゥを見て、神経質な性格なのにとても安心して過ごしていたことが分かりました。巨大食道症があるため手術は元より、入院期間中のお世話でも、1日3回に分けた立位でのごはんなど、大変なご苦労をおかけしました。
今、退院して9ヵ月経ちますが何ひとつ問題なく元気に暮らしています。驚くことに耳道を取った方の耳も形良く立っていて手術を受けた事など誰にも気づかれません。
これからも杉村先生のご指導を受けて家庭でのケアをしっかりと続けていきます。

Dr.からのコメント

フレンチブルドッグのルゥちゃん。
これまでホームページで何度もお伝えさせていただいたように、オトスコープを駆使したり、新たな耳道内手術などによって、以前頻回に実施しなければならなかった全耳道摘出手術は、かなり回避できるようになっています。
それでも、ルゥちゃんのようにCTやMRIなどで詳細を確認すると、全耳道摘出術が必要になることもあります。
特にフレンチブルドッグとコッカースパニエルは、いまだに全耳道摘出術をしなくてはいけないことが多い犬種と言えます。
ではどうしたら、こうした手術を回避できるのでしょうか?
これも何度もお伝えしていますように、「早く」お連れいただくことですね。
ただ、ルゥちゃんはポリープが関与していましたから、無理もないケースです。

ルゥちゃんの入院中巨大食道症のため、食後しばらくは赤ちゃんのゲップをさせるように抱っこが必要でしたし入院が長引いたのですが、今では懐かしい思い出ですね。
患者たちは、率直に顔の表情、日常の動きで今の「気分」を表してくれます。
術後見せてくれたルゥちゃんの明るい笑顔は、私どもにとってもハードな診療の疲れを癒すパワーがありましたね。

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