ミミクソと人類学
2015.04.09
唐突な質問ですが、このブログをお読みの貴方のミミクソ(いえ、アカデミックに耳垢(じこう)と呼びましょう)は、乾性(ペラペラしていて、吹けば飛ぶタイプ)ですか?それとも湿性(ネットリタイプ)ですか?
信州大医学部の岩崎教授によると、日本人の80%~84%は乾性、つまり日本人は乾性耳垢が圧倒的に多いんですね。
ヨーロッパ起源とアフリカ起源の民族集団では、ほとんどが湿性耳垢。乾性耳垢は、アジア大陸東北部で起こった突然変異が広がっていったであろうと推測されています。そして、こうした耳垢型が意外にも人類学へと発展します。というのは、日本人は乾性耳垢を特徴とするモンゴリアン系人種と湿性耳垢を特徴とするアイヌ人(湿性耳垢87%)、ミクロネシア人(湿性耳垢60%)、ポリネシア人との混血だと推測されているのです。
また、縄文人は湿性耳垢が多く、弥生人は乾性耳垢が多いとも云われているようです。
では、わんちゃんたちの耳垢はどうなのでしょう?湿性、乾性どちらが多いのか…という調査はおそらくまだされていないと思いますが、外耳炎になりやすいのは〝湿性耳垢〟なのです。
次回はそのわんちゃんたちの耳垢について、お話しましょう。